AGECブログ
世界初の「木造」衛星、宇宙へ旅立つ(2回目)
写真:京都大学新聞
持続可能な宇宙開発の主役を目指して
宇宙ごみを増やさない低コストの宇宙船を製造するための方法として、LignoSat構想はスタートしました。木材が大部分を占めるこの衛星は、従来のものとは異なり、地球の大気圏に再突入する際に完全に燃え尽きます。
金属製の衛星は、大気圏で燃え尽きるときに細かく砕けたり、有害なアルミニウムを大気中に放出したりして、環境に悪影響を与えてしまいます。
木造人工衛星のもうひとつの利点は、木は電磁波や地磁気を遮断しないので、衛星のアンテナや姿勢制御装置を衛星内部に格納できることです。
そして、その可能性は人工衛星だけにとどまりません。プロジェクトチームは、月や火星においても、木材は人間の住居など宇宙での構造物の建設にも使用可能と考えているそうです。また、地球環境下においても木造建築向け超高耐候性木質建材の開発など、木材の利用推進につなげたいといいます。
木の可能性、どこまでも広がりそうですね。ひとまずはホオノキ材が6カ月間の宇宙滞在に耐えることを祈りましょう。
Reference: 京大宇宙木材プロジェクト / X , 有人宇宙研究センター
参考URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/c56e982339b3fca2cd3fd3d6328f52254350e72d?page=1