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基本設計・実施設計に強い設計事務所とは?
「設計事務所に依頼したけど、後から変更が多くて困った…」
「現場に強い設計者を探しているけど、どう選べばいいの?」
工場や倉庫の建設では、初期設計段階の精度が建設全体のコスト・品質・納期に大きく影響します。
だからこそ、“基本設計と実施設計の段階から信頼できる設計事務所”を選ぶことが、プロジェクト成功の第一歩です。
この記事では、基本設計・実施設計に強い設計事務所の特徴と、発注者の立場からの選定ポイントを解説します。
✅ まず押さえたい「基本設計」と「実施設計」の違い
フェーズ | 目的 | 主な成果物 |
---|---|---|
基本設計 | 建物の用途・レイアウト・概算予算の決定 | 配置図、基本プラン、概算見積、建築計画案 |
実施設計 | 実際に建てるための詳細設計 | 各種図面(構造・設備・内装・法規対応含む)、設計図書 |
📌 この2つのフェーズを正確かつ実務的に設計できる事務所かどうかが、施工後の手戻り・追加費用を防ぐカギです。
✅ 基本設計・実施設計に強い設計事務所の特徴
1. 産業系施設の実績が豊富
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工場・倉庫などの業種ごとの運用に精通している
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動線・設備機器・床耐荷重・換気など、業界特有の要件に強い
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ZEB・冷蔵・危険物・HACCP対応など特殊条件も対応可能
2. 施工フェーズを見据えた“施工しやすい設計”
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無理のない納まり、実現可能な仕様提案
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施工者目線での図面構成 → 後工程のミスが少ない
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施工図に落とし込みやすい実施設計ができる
3. 法規・許認可に明るい
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市街化調整区域、農地転用、開発許可などへの対応経験
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防火区画、容積率、日影規制など都市計画との整合性確保が早い
4. 発注者との意思疎通がスムーズ
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工場や倉庫に馴染みがない企業とも図・イメージで共有できる
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コストバランスやスケジュールを考慮した提案が可能
✅ 設計事務所選定時のチェックポイント
チェック項目 | 質問例 |
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類似実績の有無 | 「製造業や物流施設の設計実績はありますか?」 |
法規制対応力 | 「この地域の開発許可・用途地域制限に強いですか?」 |
設計と工事の連携力 | 「施工会社と設計内容をどのようにすり合わせていますか?」 |
コスト管理 | 「設計変更によるコスト変動はどのように抑えていますか?」 |
設計体制・担当者 | 「実施設計も社内で対応しますか?誰が窓口ですか?」 |
📌 担当者のコミュニケーション力と対応スピードも重視すべきポイントです。
✅ 依頼前に確認しておきたい3つの視点
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図面だけでなく“運用後”をイメージしているか?
→ メンテナンス・拡張・スタッフ導線なども含めた提案があるか -
概算コストやVE(バリューエンジニアリング)提案があるか?
→ 予算調整を視野に、複数案で比較提案できる設計者は信頼できる -
申請業務・行政協議にも同席するか?
→ 許認可が多い工場・倉庫では、行政対応の力量が設計力と直結
✅ 「図面が描ける」だけでは足りない時代
良い設計事務所とは? | 求められる資質 |
---|---|
工場・倉庫の構造を理解 | 床荷重、天井高、設備動線の最適化ができる |
実施設計が正確 | 手戻りを防ぎ、施工図にスムーズに移行できる |
許認可にも対応 | 農地転用、市街化調整区域など法的障壁に強い |
コスト意識がある | 設計変更でのコスト増リスクを最小限に抑える |
AGECでは、用途や地域に応じた基本設計・実施設計に強いパートナー設計事務所をご紹介・管理し、発注者側に立った建設マネジメント(CM)を提供しています。
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