AGECブログ
設計の進め方に応じてどんな設計事務所が適切か?
「工場や倉庫を建てたいけれど、どこに設計を頼めばいいか分からない」
「ゼネコンに一括で任せるべき?それとも設計事務所に直接依頼する?」
このようなお悩みは、建設を初めて検討する企業担当者にとって非常に多いものです。
特に設計段階でのパートナー選びは、その後のコスト・機能性・拡張性に大きく影響します。
この記事では、設計の進め方に応じて適切な設計事務所の種類と選び方について、建設マネジメント(CM)の視点からわかりやすく解説します。
✅ 設計段階は大きく3フェーズ
設計フェーズ | 内容 | 主な役割 |
---|---|---|
基本設計 | どんな建物を、どう使うかの骨格決定 | レイアウト、ゾーニング、概算コストの把握 |
実施設計 | 詳細な寸法・構造・設備・法規対応を確定 | 図面完成、申請準備、見積徴収の準備 |
施工図 | ゼネコンや業者が具体的に工事に使う図面 | 施工可能性・納まり・調整反映 |
📌 設計事務所は基本設計〜実施設計までを担い、施工図は施工会社が作成するのが一般的です。
✅ 設計事務所の主なタイプと特徴
タイプ | 特徴 | 向いているケース |
---|---|---|
独立系アトリエ設計事務所 | デザイン性や空間提案に強み | 商業施設・ブランド性重視の案件向け |
工場・倉庫専門事務所 | 機能性・設備・法規に精通 | 製造業・物流業の新築・増改築に最適 |
ゼネコン系設計部門 | 一括対応、コスト管理に強い | 予算重視・スピード重視の中規模案件 |
建築設計+CM型事務所 | 設計+調整業務も請け負う | 初めての建設で不安が多い発注者向け |
✅ 設計の進め方別:おすすめ設計パートナーの選び方
✔ 初めての工場・倉庫建設なら…
→ 工場設計に強い専門事務所 or CM付き設計事務所
理由:用途地域、耐荷重、換気、動線など専門知識が必須
✔ 機能性より「デザイン性」が重要なら…
→ アトリエ系設計事務所
理由:木造倉庫、サステナブルデザイン、ブランディング強化
✔ 設計〜施工を一括にまとめたいなら…
→ ゼネコン設計部門(設計施工一括)
理由:コストとスケジュールの一元化がしやすい
✔ 改修や増築が複雑で調整が必要な場合は…
→ CM+設計一体型の事務所
理由:行政協議、補助金申請、事業スキーム調整なども対応可能
✅ 設計事務所選びで確認すべきポイント
項目 | チェック内容 |
---|---|
実績 | 類似用途(工場、倉庫)の設計経験はあるか? |
対応範囲 | 基本設計〜申請、設計監理まで一貫対応か? |
提案力 | ゼロベースから使い勝手の良いプラン提案が可能か? |
調整力 | 施主・施工会社・行政との調整に慣れているか? |
コミュニケーション | 発注者とのやりとりがスムーズか?信頼できるか? |
✅ 設計パートナーは“建物の未来”を一緒に描く存在
工場・倉庫建設においては、設計段階の判断が完成後のコスト・維持管理・拡張性すべてに影響します。
だからこそ…
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✅ 自社の目的に合った設計事務所を選ぶこと
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✅ 設計の進め方に応じて依頼先を柔軟に検討すること
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✅ 不安な場合は、CM(コンストラクションマネジメント)に相談すること
が成功への近道です。
AGECでは、設計事務所の紹介や比較だけでなく、設計者と施工者の間に立って、品質・コスト・工期の最適化を図るCM業務を提供しています。
「どこに設計を頼むべきかわからない」「複数社から提案をもらって比較したい」といったご相談は、こちらからお気軽にどうぞ