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CLTとは?木造工場・倉庫建設に広がる新しい構造材の可能性|CM方式で進める次世代木造建築

近年、サステナブル建築や脱炭素社会の流れを背景に、再び木造建築が注目されています。その中でも特に注目されているのが、「CLT(Cross Laminated Timber)」という次世代木質建材です。
鉄骨造やRC造といった従来工法に代わり、中大規模建築にも対応可能な構造材として、倉庫や工場といった施設にも導入が進みつつあります。
本記事では、建設マネジメント(CM)会社としての視点から、CLTの概要・メリット・適用事例・注意点について解説します。
✅ CLT(Cross Laminated Timber)とは?
CLTとは、ひき板(ラミナ)を繊維方向が直交するように積層接着したパネル状の木材です。
断面は「縦・横・縦」のように層を交互に貼り合わせて構成されており、木造でありながら高い強度・寸法安定性・耐火性を備えた構造材となります。
従来の「在来工法」や「2×4工法」と異なり、**壁・床・屋根をCLTパネルで構成する“面構造”**が特徴です。
✅ CLTを使うメリット|鉄骨・RCとの違いは?
① 短工期・プレカット化で現場効率アップ
CLTは工場でパネル化・穴あけ加工(プレカット)されてから現場に搬入されるため、現場での施工スピードが格段に上がります。
プレハブに近い感覚で、大規模施設でも鉄骨造より短い工期で仕上げられる場合もあります。
② 木造なのに強い・燃えにくい
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圧縮・曲げ強度に優れた構造材
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一定の耐火性能(例:30分耐火)
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遮音・断熱性能も高水準
これにより、これまで木造では難しいとされていた準耐火建築物や中層建築物にも対応可能です。
③ 脱炭素・サステナブル対応
木材はCO₂を吸収・固定するカーボンストック素材。また、製造エネルギーもRCや鉄骨に比べて小さく、**ZEBや環境認証(CASBEE、LEED)**とも親和性が高いです。
✅ どんな用途に適しているか?【導入事例】
CLTは以下のような中小規模~中規模建築に多く採用されています。
| 用途 | 概要・メリット |
|---|---|
| 倉庫 | 天井高の確保と耐火・断熱を両立。短工期で対応しやすい。 |
| 工場 | CLT天井+鉄骨柱のハイブリッド型も可能。設備配管が多い用途にも柔軟。 |
| 事務所 | 木質空間が働き方改革・ウェルビーイング対応にも有効。 |
| 医療・福祉施設 | 温かみある空間づくりとZEB化が両立しやすい。 |
✅ 注意点|導入時に考慮すべきポイント
CLTは魅力的な素材ですが、すべての建築に万能というわけではありません。特に以下の点に注意が必要です。
① 設備計画と干渉しやすい
CLTパネルは構造体であるため、後からの穴あけや配管経路の変更が困難です。
そのため、基本設計時点から詳細な電気・給排水・空調の計画が必要になります。
→ CM方式では、早期に設計者・施工者・設備業者を巻き込むことで、設計ミスや再施工を防ぐ体制が重要です。
② 防蟻・湿気対策が必須
木材のため、シロアリや湿気による劣化リスクがゼロではありません。
そのため、基礎断熱・通気構法・塗布薬剤などの総合的な管理が求められます。
✅ CLT導入で使える補助金・制度
以下の制度を活用することで、コストメリットが大きくなります。
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【国交省】中大規模木造建築促進事業(最大1億円)
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【環境省】ZEB実証事業との連携
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【地方自治体】地域材活用補助金(都道府県単位)
CM会社では、補助金のスケジュールと設計・施工スケジュールの整合性調整も重要な役割となります。
✅ 中小規模建築こそCLTの導入を
CLTは「木造=小さい・弱い」という常識を覆す、新しい構造材です。特に、コスト・工期・環境配慮をバランスよく実現したい中小規模倉庫や工場にとって、有効な選択肢となります。
私たち建設マネジメント会社では、CLT構造を含む多様な建築手法の企画・設計段階からの支援を行っております。
「木造で倉庫・工場は建てられるのか?」「補助金の申請はどうするのか?」といった疑問にも、専門家がサポートいたします。





