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建設プロジェクトで納期遅れを防ぐ5つの進行管理術
建設プロジェクトにおいて「納期を守ること」は最重要課題のひとつです。
しかし実際には、資材納入の遅れや業者間の調整ミス、設計変更など、さまざまな要因でスケジュールは簡単に崩れてしまいます。
そこで本記事では、納期遅れを未然に防ぐために、プロジェクト進行中に意識すべきポイントを、建設マネジメント(CM)視点からご紹介します。
✅ 1. 計画段階で“現実的な”スケジュールを立てる
プロジェクト初期に理想だけで組まれたスケジュールは、ほぼ確実にどこかで破綻します。
- 天候による工期リスク(例:梅雨、台風)
- 建築確認や補助金審査の時間
- 重要資材の納期(鉄骨や断熱材など)
💡 CM方式では、設計・施工・行政の各担当と連携して、無理のない工程表を初期段階から策定します。
✅ 2. 工程ごとの「依存関係」を可視化する
建設は、土工→基礎→鉄骨→外装→内装→設備…と、全てが“つながっている”工程です。
一つ遅れると、その後すべてに影響が出ます。
そのため、どの工程がどこに依存しているかをWBS(作業分解構成図)などで見える化し、事前に手当てしておくことが重要です。
✅ 3. 情報共有・指示系統を一本化する
スケジュールが崩れる最大の原因は「伝達ミス」。
- 設計変更が現場に共有されていない
- 資材発注が遅れていた
- 施工順番を間違えていた
こうした事態を防ぐには、クラウド管理ツールや定例会議などを活用し、誰がどの情報を持っているのかを整理しておく必要があります。
📌 CM方式では、CMrが中心となり、情報ハブの役割を果たします。
✅ 4. リスクを前提にした“バッファ”を持つ
工程がぴったり詰まったスケジュールでは、1日の遅れが1週間の遅延につながることもあります。
- 天候リスクに備えた予備日
- 納期未定の資材に備えた仮日程
- 行政手続きの不透明さへの対応期間
バッファ(余裕時間)を戦略的に設けておくことで、想定外を「想定内」に変えることが可能になります。
✅ 5. 定期的な進捗レビューと“その場判断”
週単位の進捗レビューや現場ミーティングを通じて、遅れの兆候を早期に察知し、その場で調整できる体制を整えることが重要です。
CM方式では、CMrが各業者・設計者・施主との調整役として、リアルタイムで意思決定をサポートします。
納期は“意識”ではなく“仕組み”で守る
納期を守るには、ただ関係者に「頑張りましょう」と声をかけるだけでは不十分です。
工程・情報・責任・判断を見える化し、仕組みとして管理することが、納期厳守への近道です。
📌 CM方式のプロジェクトマネジメントについては、AGECの専門ページをご覧ください:
👉https://agencyconst.jp/cm-system/