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建設仮勘定について

  • 2024.11.1

 

今回は、建設中の会計事情におけるトピックを取り上げます。今日は建設仮勘定についてお話します。これは、建設中の有形固定資産にかかる費用を一時的に計上するための勘定科目です。建設が完了するまでの間に発生する費用をこの勘定科目に計上し、建設が完了した時点で固定資産に振り替えます。

建設は完成前に契約し、進捗の割合を予測し支払時期と割合を決め、発注者が支払っていきます。支払った金額と固定資産の区別と建設中の所有権をはっきりさせるため、このような項目が出てきます。なお、建設中は固定資産にはなりません。完成後に固定資産に付け替え、建物の仕様で減価償却の年数で償却していきます。

最近は、長期に渡る建設工事が増加しており、期内での会計処理ができないことが多く、仮勘定が必要になるプロジェクトが多いです。

かつて、集合住宅(マンション)のデベロッパーの発注方式に、完成後に100%支払うという契約方式がありました。このような契約を受けざるを得ない、建設業が苦しい時期もありました。この場合、仮勘定が発生せず、プロジェクトが途中で止まった場合、建設会社の資産になってしまうという事例があったようで、建設会社がデベロッパーに対し、現物投資するという形の異常な時代でした。

現在は建設業者も断る営業をしているほど潤っており、そのような契約をするような建設業はほとんどなく、発注者も建設業者も健全な会計処理ができているようです。

今後、建設計画があれば、税務専門者に相談することと、所有に対するリスクを考えた上での支払い時期を記入した契約を結ぶことをお勧めします。建設の契約には専門用語が多いため、専門家にチェックしてもらうことをお勧めします。

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