AGECブログ
建設物価の上昇
昨今の世界情勢で建設物価が短期的に非常に上昇しています。
以前は、鉄骨や鉄筋など鋼製建材の変動で原価が大きく動いていましたが、近ごろでは内装材が大きく動いており、半年で20%以上も値段が上がる建材も時折見られてきました。
この原因は、ロシア・ウクライナ紛争問題、半導体不足、石油の高騰、コロナ禍終焉での物価上昇など、多くの要因が積み重なり建設原価が上がっているようです。
よく、この時期に建築するのは良くないのではという話も聞きます。
しかし、先のことはわかりません。コロナウィルスの流行、戦争など誰が予想できたでしょうか。
さらに建材が高騰したり、『2024年問題』で建設に携わる人たちの賃金が上がる可能性もあります。
建物を建てることは多額の資金投入が必要になります。
できるだけ安くという気持ちはあるでしょうが、建設会社の請負額の80%以上は外注です。
発注のタイミングで建設原価が決まるので、「半年前と言っている値段が違うじゃないか!」というお叱りの声も聞きます。ですが、これは仕方がないことなのです。
これからは、その時々に発注精算(コストアンドバリュー)をし、進めていく方法が主流になるかもしれません。
実は、この方式は世界各国ではスタンダードで、今の日本の方式(ランプサム)は特殊と言っても過言ではないのです。
やがて、発注の度に金額決定が必要になり、それにはプロの発注者がいないと決定ができない、そんな時代になってくる気がします。