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CM方式で失敗しない建設計画の立て方|工場・倉庫建設を成功に導く7つのステップ

  • 2025.6.16

工場や倉庫の新築・増改築を検討する際、「建設コストを最適に抑えたい」「設計と施工の品質を両立したい」といった声を多く耳にします。そこで注目されているのが、**CM方式(コンストラクション・マネジメント方式)**です。

ゼネコン一任のリスクを回避し、施主の立場でコスト・品質・工程を最適化できる方式として、製造業・物流業界を中心に採用が増えています。本記事では、CM方式で建設計画を失敗させないための具体的な進め方を、専門家の視点からわかりやすく解説します。


✅ そもそもCM方式とは?

CM(Construction Management)方式とは、建設マネジメントの専門会社が施主側の立場でプロジェクト全体を統括管理する仕組みです。

従来の「設計・施工一括発注」と異なり、設計と施工を分離して発注し、透明性の高いコスト管理や工種ごとの適正な施工者選定が可能となります。


✅ CM方式が選ばれる理由

  • 💰 コストの見える化と最適化
    複数業者から相見積もりを取り、価格競争を促進。過剰な利潤や中間マージンを排除できます。

  • 📅 スケジュール管理の徹底
    工程ごとに専門スタッフが管理を行うため、遅延リスクを最小化。

  • 📐 設計・施工の品質向上
    設計者・施工者との利害関係が独立しているため、中立な立場からの調整が可能。

  • 🔧 変更・追加対応にも柔軟
    途中の仕様変更や施工方法の見直しにも対応しやすく、現場対応力が高い。


✅ CM方式による建設計画|7つのステップ

① 要件定義と基本構想の明確化

「どんな工場を、なぜ、いつまでに建てたいのか?」という事業目的や使用条件を明確に定義。この段階での曖昧さが、後の予算超過や設計のズレを招くことも。

② マネジメント会社の選定

信頼できるCM会社を選定。工場建設に精通し、VE(Value Engineering)や補助金活用にも強いパートナーを選ぶことが重要です。

③ 設計者・測量・各種調査の発注

CM会社が主導して、設計事務所や地盤調査会社を選定・発注。土地条件や用途地域に応じた最適なレイアウト提案が進みます。

④ 実施設計とコストマネジメント

設計段階からコストを意識した設計調整を行い、過剰スペックや不要な設備を排除。予算に対して最も効果的なプランを構築します。

⑤ 分離発注・工種別見積と業者選定

構造・電気・空調・給排水などの工種ごとに相見積もりを取得。透明性ある価格比較と交渉を通じて、最適な発注先を決定します。

⑥ 施工管理・工程進捗の徹底管理

CM会社が現場管理を行い、品質・コスト・工程の三位一体マネジメントを実施。安全管理や行政検査対応も併せて支援します。

⑦ 完成後の引き渡しとアフターフォロー

引渡し時の各種確認・保証書の取りまとめ、補助金申請や税務対応までをサポート。竣工後も運用面の相談が可能です。


✅ よくある失敗例とその回避方法

失敗事例 回避のポイント
設計が現場条件と合わずやり直しに 設計前の現地調査と要件定義を徹底
見積金額が想定を大幅に超過 初期段階からCM方式でコスト管理
工程がずれ込み、操業開始が遅延 スケジュール監視と柔軟な調整力がカギ
ゼネコン任せで意思疎通不足 施主目線で動くCM会社が必要

✅ 成功の鍵は「透明性」と「主体性」

CM方式は、「建設の主導権を施主側が持つ」ことに最大のメリットがあります。複雑化する工場・倉庫建設において、最適なコスト・スケジュール・品質を実現するための有効な手段として、今後さらに普及が期待されます。


📌 建設費が心配な方へ
弊社では、初期構想の段階から予算と設計をマネジメントし、無駄のない工場建設をサポートしています。
まずは無料相談から、お気軽にお問い合わせください。
▶ 公式サイト:https://hilant.jp/

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