AGECブログ

太陽光発電システムについて

  • 2023.9.15

 

以前、建物の運用段階では、エネマネ技術によって継続的なエネルギー消費量の削減を図ることができます。具体的に実現する上で特に重要となる技術としてはどのような技術なのかに関し、何回を分けてご紹介します。

前回ACTIVE(アクティブ技術)の高効率照明に関し、ご紹介しました。今回は主にCREATE(創エネ技術)の太陽光発電システムに関し、ご紹介します。

 

■太陽光発電システム

太陽光発電システムとは、一般的に太陽からの光エネルギーを電気エネルギーに変換する半導体を用いた発電システムのことを言い、右図に示すように、太陽電池モジュール・アレイ、接続箱・集電盤、パワーコンディショナなどで構成されます。

太陽からの光エネルギーの恩恵は、地域によって差はあるものの、あらゆる場所で受けられることから、創エネルギー技術の中でも最も汎用化が進んでいます。

オフィスビルや商業施設の屋上等に設置する場合、勤務時間/営業時間と発電時間が重なるため、太陽光発電システムで発電した電力で、電力需要の一部を賄うことができます。また、企業の社会的責任である環境保全活動の一貫としてアピールすることができ、従業員の環境意識への関心を高められることや、災害時の電力確保が出来るとこともメリットになります。

特に、低層の建物の場合は、建物の規模に対して屋上の面積が広く、電力需要に対して相応の発電量が期待できます。一方で、高層の建物の場合は、建物の規模の割には屋上面積が狭いため、電力需要に対して、太陽光発電システムによる発電量の割合は小さくなってしまいます。また、屋上設置においては、下表に示すように様々な制約要因があるため、実際の導入に当たってはこれらを考慮して判断する必要があります。

ただし、最近では建物の屋上だけでなく、壁面や窓面にも導入できる「建材一体型太陽光発電システム」の開発も進んできています。上述のとおり、特に高層の建物の場合は、屋上設置だけでは電力需要に対して得られる発電量が小さくなってしまうため、ZEB化を推進していく上では、屋上だけでなく、壁面や窓面にも太陽光発電システムを導入し、建築物のエネルギー自給率を高めることが重要となります。

これまで、壁面への設置は、太陽電池モジュールから周囲への太陽光反射による光害等が発生する可能性があるため、導入が難しいとされてきました。こうした課題に対して、太陽電池モジュール表面の凹凸構造によって光散乱させ、反射を低減させるとともに、モジュール内部に光を閉じ込める技術を用いて発電効率を高めた低反射モジュール等も開発されています。

また、窓面への設置の場合は、視界の確保も必要となるため、高い透視性が求められますが、合わせガラスの中間膜の間にレーザーで薄くカットした太陽電池セルユニットを封入し、さらにそれをLOW-E複層ガラス化することで、高い透視性を実現しつつ、適度な日射遮蔽性、断熱・遮熱性能も確保した太陽光発電システム等も開発されており、実際にこれらのシステムを採用してZEBを実現した事例も出始めてきています。

 

上記のように建設に関する最新情報を毎週配信しております。これから、建設予定がある方なら、ぜひ当社のサービスご利用ください。当社は、弊社は建築主に代わって、設計の段階からその設計図は適切か、見積もりの無駄がないかどうか、建築主に代わってプロジェクトを管理し、竣工までフォローし、品質を保ちながら、コストダウンに繋がるサービスをご提供しております。

倉庫新設予定の方、建設計画の見直しを考えている方!倉庫工場の自動化を考えている方!是非一度AGECへお声掛け頂ければ、きっと有用な情報が得られると思います。

人気の記事

設計、設計監理、施工管理、コンストラクションマネジメントの違いについて

「倉庫、工場建築のお金のこと」 建設の資金調達方法は?そのメリット・デメリットも!

本当に現在の予算では、理想的な建物が建てられるでしょうか?

ご質問やお問い合わせ等お気軽にご連絡ください。