AGECブログ
ベトナム事情
先日、久しぶりにベトナムのホーチミンとハノイへ行って来ました。
目的は、もちろんビジネスです。
ベトナムは経済成長率が下がったとはいえ、まだ6%台の成長をしている発展途中国です。
お隣の中国は、不動産バブル崩壊の影響で2%台の成長率に下降しましたが、東南アジアはまだまだポテンシャルの高い地域と言えるでしょう。
しかし、ベトナム政府は楽観視しているわけではありません。
中国と同じく社会主義国家であるベトナムは、法律が一党独裁の議会でどんどん新しく変化する世界市場についていくのが必死です。それがどこまで国民がついて来るかが疑問です。
しかし、あれだこれだと言ってなかなか進まない日本とはスピード感が大きく異なります。
ですが、現地スタッフに聞くと、ベトナム国民は農業国ということもあり、それほど俊敏に動いたりする国民性ではないそうです。
なので、業務で急かされると非常に嫌な気分になり、給与が良くても仕事を辞める人も少なくないらしいです。それでは、なぜ働く気がそれほど高くないのでしょう。
常夏の街では、仕事をしなくとも農業をしていると食べてけるという考えがあるようです。
日本のように自然災害、四季がある国ではそんな発想はないのかもしれません。
人間の原点というものをベトナムへ行くと考えさせられます。
それを感じさせる出来事が私の今回宿泊したハノイでありました。
宿泊施設の予約サイトにはとても綺麗な内装、フロント、湖を望むバスタブが掲載されており、とても魅力的だったので定宿(日系ホテル)ではないホテルを予約しました。
ワクワクしながら地図を頼りについたその場所は改装中の小さな建物です。
隣りかなと思いつつ、住居表示を見てみるとどう見ても予約したホテルです。
フロントには仮設足場、建材が多数、その奥にフロントマンらしき人が挨拶してきました。
フロントは改修がオープンに間に合わなかったのかと思って、とりあえず部屋に案内してもらいましたが、さらに驚くことが。
部屋には先ほど改装が終わった感じで埃や建材が撤去されたものがそのまま残っており、窓近くには、小蠅が群れ。ベッドは組み立ててすぐでビスも出っ放しという状態です。
あまりクレームを言わないのですが、さすがにこれは無いと思い、系列のホテルに宿泊させてもらい、事なきを得ました。
こんな状況でも気にしないのが、ベトナムの国民なのかと改めて感じさせられます。
建設工事もこれと同じで、良い悪いをはっきり言ってあげないと建設管理者の基準がベトナムのままです。
海外で建設するときには、建設基準作りが重要ということが今回の訪越で再度気持ちを引き締めるきっかけになりました。