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補助金を利用して建設している施設が増加しています。

  • 2023.12.22

 

1.補助金の手続き

建設費は巨額なお金の投資になり、一般的には金融機関(間接金融)からお金を借りて建設することが多いです。

しかし、融資を受けるということは返済が必要になります。

返済計画も住宅と違って長期といえども15年以内ということになります。

会社の存続や売上を継続的に伸ばしていくことを考えれば、建設費だけに融資枠を増加させる訳にはいきません。

そこで、その負担を軽減させる為、国や県、市から出る助成金を利用することが会社を存続をさせたり、売上を上げることに繋がると考えられているようです。

 

それでは、どういった補助金があるのでしょうか。

 

2.補助金として支援を受けられる金額

よく知られているのが、事業再構築補助金になります。

内容としては、

“新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要や売り上げの回復が期待しづらい中、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するために中小企業等の事業再構築を支援することで、日本経済の構造転換を促すことが重要です。そのため、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、又は事業再編という思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援します。”

といったものです。現在は第12回の公募が行われる予定になっています。

類型として6項目あり、1.最低賃金枠 2.物価高騰対策 ・回復再生応援枠 3.産業構造 転換枠 4.成長枠 5.グリーン成長枠 6.サプライチェーン強靱化枠であり、6.サプライチェーン強靱化枠            以外で必要であれば、建物費(建物の建築・改修、建物の撤去、賃貸物件等の原状回復、貸し工場・貸店舗等の一時移転)の補助金申請ができます。

ただ、要求事項が多いので、URLを貼っておきますので、ご確認ください。

https://jigyou-saikouchiku.go.jp/saikouchiku.html

それ以外の助成金はどんなものがあるのでしょうか。

 

3.“業務用施設のZEB化・省CO2化に資する高効率設備等の導入を支援します!”

環境省と国交省、厚労省が共同で行っている補助金がこれを掲げて募っています。

具体的には、エネルギーを削減する建物に投資するものに補助金をあげますという制度です。

建築の世界では当たり前になりましたが、住宅の場合ZEH、施設の場合ZEBという基準があります。

これらは、書類にこんなものかなという次元の問題ではなく、専門家がどれだけ脱炭素されているかを計算によって出されるものについて、補助金を出しますというものです。

この環境系の補助金は建物に付随する設備(例えば、蓄電池や太陽光発電)が高価なので、結局補助金が入ったとしても、入らなかった建物と比較すると投資額はあまり変わらないか、少し増加します。

しかし、ランニングコストや投資家の参加である企業などは、ESGに効果が出ることに期待でます。

 

4.補助金を利用するほうが得なの?

前述の通り補助金申請をして、助成金の承認が下りれば前述のようにメリットは多いように見えます。

しかし、補助金は設備の全額下りることはなく、投資額の1/2、2/3しか下りず、限定的な設備についてのみに助成金が下りることがほとんどです。

また、申請業務やいただいた後の定期的な実績報告を考えると、どこまで利点があるのかは測ることが難しいです。

 

5.補助金の本来の姿

国もしくは地方公共団体から出る補助金は、環境をよくする、日本の経済全体を底上げしようとする、マクロな目で日本を守るということに税金を投入します。

ですので、補助金で1社だけ優遇されるという考えでは作られていません。

補助金が出る施設については、社会に役立つ規則が多く含まれているので、建物や設備に多くの金額がかかります。その増加分を補いましょうというものがほとんどです。

補助金を得て新しい工場ができたとしても、お金をもらって新しいものが手に入ったという意識ではなく、社会貢献をこの建物や設備でしていかないといけないという精神で利用してもらえれば良いかと思います。

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