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建築設計者のお話

  • 2022.6.20

 

今日は設計者についてお話させていただきます。

皆様は設計者というと、どういうイメージを抱かれるでしょうか?襟なしのシャツを着て、腕を組んで芸術的な考えを持った、ちょっと浮世離れした芸術家とか、1級建築士とかのイメージをお持ちになるかと思います。おそらく、設計者に任せておけば建物は全てうまくいくと思っていませんでしょうか。

それは大間違いです。

設計者には大きく分けて、3つに分かれます。

1つ目は意匠設計者。家や建物のプラン、利便性快適性を考えて遵法であるかをチェックしながら建主さんのお話を聞く業務をします。また、工期のコントロールも行います。 2つ目は構造設計者。これは、意匠設計者の計画したものの骨格(構造)を地震や台風が来た時の為に人命を守る為に法規や理論に基づいて設計をします。 3つ目は設備設計者。意匠設計者の打ち合わせを基に、空調機、電気設備、給水排水等の設備関係一式の設計をします。

この3つ業務で毛色が違うのがあるなと感じませんか?

意匠設計者は「建築家」と呼ばれることもあり、トータルな知識を持ち合わせ、その名の通り意匠的な芸術的な感性を持ち、プロジェクト全体のマネジメントを行う、一番の花形の業務になります。そういったイメージのある意匠設計を目指す学生も少なくはないです。意匠設計以外の設計者である構造、設備の設計はどちらかと言えばエンジニアの業務になります。

一方資格はどうでしょう。

建築士は1級、2級、木造と規模と構造によって確認申請を出せるかどうかで、資格の等級が決められています。(一級建築士の中にさらに構造設計1級建築士、設備設計1級建築士があります。)

現在は、1級建築士の合格率は1次試験で約15%、2次試験で約36%と狭き門になっており取得するのが難しいのが特徴です。(全体の合格率10%弱)

合格後、実務経験を積む必要があるので、最短でも25歳での合格になりますので、若くして1級建築士は存在しないです。

ただ、1級建築士は試験に通っただけで、意匠設計の芸術的センスやマネジメント能力があるかどうかは別物です。構造設計1級建築士、設備設計1級建築士も、1級建築士を合格しなければ取れません。構造のプロ、設備のプロも意匠設計者と同じ1級建築士です。ですので、1級建築士は建築のことを全てわかり、センスの良い建物やプランがうまくいくとは限らないです。

皆様も設計者を選ぶときは、資格を見るのではなく、その人の実績やどの分野が得意なのかをじっくり吟味する必要があります。素人では吟味しても選択するのが難しいと思います。 建物は失敗が利かないので、コンストラクションマネジャーに相談されることをお勧めします。

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